心のおくりびと 東日本大震災 復元納棺師 ~思い出が動きだす日~

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心のおくりびと 東日本大震災 復元納棺師 ~思い出が動きだす日~

  • ISBN:9784323060880

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内容説明

「やっと・・・・・・やっと、泣けた」 東日本大震災の被災地で、多くのご遺体と向き合い、届けてきた別れのとき。それは遺された家族にとって、思い出が動きだすとき。

復元納棺師・笹原留似子さんは、東日本大震災被災地に入りボランティアで三百体以上のご遺体を復元した。津波による遺体の損傷はひどく、遺族の悲しみをさらに大きくする。笹原さんの活動を通して生と死、命を考える。

目次

1 その時
2 納棺師
3 遺体復元
4 絶えることなき涙
5 遺体安置所
6 さまざまな思い
7 支援のバトン
8 新たな出会い
9 人はつながっていたい生きものです
あとがきにかえて

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

三代目 びあだいまおう

252
生前のおもかげを無くし激変したご遺体を復元し成仏へと導く現代の『高田郁:お縁』の笹原さん。その献身に落涙し本書も購入。本人の感情で綴る臨場感溢れる文章と、プロの書き手が取材に基づいて書く客観的な文章とでは感じる温度が異なるが、先に読んだ笹原さん本人が記した『おもかげ復元師』への感銘感涙が甦る。一方で、本人の立場ではなかなか書けない心なきマスコミの言動や偽善ボランティアの悪意なき不躾!送られるメールや笹原さんが書き残すスケッチには号泣!改めて思う、ご遺族の生き残った悲しみと、貴女の尊き献身にただ合掌‼️🙇2019/02/24

どんぐり

72
笹原留似子さんは、遺体を清め、整え、死化粧をほどこし、旅立ちの衣装を着せて柩に納めるお仕事をされている納棺師の方である。 “復元”とあるように、東日本大震災では、通常の遺体とは異なり、日を追うごとに確認が困難になっていた。遺体の復元は遺族の心の中に生き続ける「きれいな生前の顔に戻す」ということ、笹原さんが震災後5か月で復元した遺体の数は、300体を超えた。自分の大切な人を失っても、その思い出とつながって生きていく被災者の心の復興に寄り添った活動は、知っておくべきだろう。児童書コーナーにあるのが少々残念。2015/04/20

あっか

71
おもかげ復元師、笹原さんの本は3冊目。本当に尊い仕事だし、こんな活動をしてくれている人がいてくれて本当に嬉しいし、知れて良かった…と心から思います。予期できないことだらけで、どれだけ救いになったかと思うと、胸がぎゅっとなります。「おもかげ復元師の絵日記」の方も拝見していますが、スケッチを見るとやはり泣けてしまいますね…『ひとりの人間に限界はあっても、次の人につなげていけば無限になる』。心にグッときた一文です。2019/03/24

ユザキ部長

71
どんな人も亡くなった後でも笑いじわがある。表情筋マッサージで復元。口角を上げる。笑いじわから故人の性格もわかる?このエピソードが印象的でした。どんなに苦しくても人は生きていかなければならない。だからその悲しみに向き合いあい前に進める為の初めの一歩のお手伝いをする納棺師。遺族が故人の思い出を継承できる様にボランティアで遺体安置所をまわる。読んで涙しました。2014/01/29

七色一味

67
読破。薄い本、文字も大きい。児童書だから。でも、時間がかかった。ただ、こう言う書き方されると、どうもこう、ぐぐっと盛り上がってくる「泣くぞ~、これから泣くぞ~」な思いが引っ込んじゃう。ま、まぁ、泣くの目的で読んでるわけじゃないから、それはそれでいいんだけど…。☆お陰で、思いも寄らない方々がこうして物理的に精神的に「復興」に携わっていらっしゃるんだなと、改めて思い知りましたよ。2015/02/15

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