チェリーシュリンプ わたしは、わたし

ファン・ヨンミ 作/吉原育子 訳/げみ 装画

小学校高学年から

判型(サイズ)
四六判
ページ数
240ページ
初版
2020年11月
ISBN
978-4-323-07466-5
ジャンル
読み物

定価1,540円 (本体1,400円+税)在庫あり

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韓国の10代女子の日常、心情を鮮やかに描きだす
すべての10代へのエール!
クチコミで人気沸騰 韓国で13万部突破の話題作!

学校の課題がきっかけで、仲よしグループから仲間外れにされるダヒョン。友人関係を見つめなおし、「わたしは、わたし」という思いを強めていく。韓国の中学生の日常、心情を鮮やかに描いた、すべての10代へのエール。

自分を見くびっていたら、他人からも尊重してもらえない。堂々としよう!(本文より)

「仲間外れ」「友人関係の難しさ」など、多くの10代が抱える悩みをテーマにしたストーリー。テンポのよい文章と、自分らしく生きる決心をする主人公の強い思いに、読み終わった後、晴れやかな気持ちになります。思春期には「まわりの人は自分をどう思っているのか」「嫌われていたらどうしよう」など、他人の視線が気になり、本当の自分を隠してしまうことがあります。学校という閉鎖的な空間で、なんとか友人関係を維持し、「いじめられっ子」にならないようにすることを考えてしまうような10代にすすめたい作品です。

【作者 ファン・ヨンミさんからのメッセージ】
 日本の作品を読みながら、あちこちの都市や、清潔でこじんまりとした路地、おいしい食べ物、そこに暮らす人たちの日常に思いをはせていました。いつか必ず行こうと思っていた日本で、わたしの作品が出版されることになり、とてもわくわくしています。
 「友だちが世界のすべて」という時期、友人関係に悩んでいるみんなに、あたたかいミルクティーを一杯いれてあげたいという気持ちで、この作品を書きました。そのためか「これはわたしの話です」と共感してくれる読者がたくさんいました。おかげで最近は、戸惑いつつも作家として幸せな日々を過ごしています。
 ダヒョンの物語で、日本のみなさんにも「自分らしくいる勇気」を抱いてもらえたらと、心から願っています。二度と戻ってこない、輝く今日を生きている、日本のみんなにエールをおくりながら。

【訳者 吉原育子さんからのメッセージ】
 チェリーシュリンプ、聞き慣れない単語で、何のことかわからない人もいるかもしれません。熱帯魚店で売っている、体長2~3センチほどの小さなエビのことです。赤や黄、ブルーなど色もさまざまです。
 この本の主人公、中学2年生の女の子ダヒョンは、新年度を迎えて、新しい友人関係に馴染もうと一生懸命です。
 10代の女の子の仲良しグループには、ちょっとやっかいな面があったりします。韓国の女の子たちも似たようなことで悩んだり、ぶつかったりしているようです。ダヒョンも、女子5人グループの中で、顔色をうかがったり、必死でみんなに合わせたり。本音は自分の非公開ブログ「チェリーシュリンプ」にしか書けません。一方、課題グループの男女メンバー3人とは、互いに認め合い、尊重し合える関係を築いていきます。
 チェリーシュリンプが脱皮するように、ダヒョンが本当の自分の気持ちを表し始めたとき、心を通い合わせることのできる友だちに出会っていきます。それは、自分らしさを受け入れてくれる場所です。
 学校が世界のすべてだけれど、学校がすべてではない世界へと目を向け始める時期。友だちとの関係性を豊かに広げ、ダヒョンのように、私は私、と自分らしく生きていこうとする勇気をこの本は教えてくれます。
 現役小中学生はもちろん、かつてその道を通ってきた大人たちにも共感のしどころが満載の物語です。おいしそうな韓国料理もたくさん登場します。韓国のリアルな中学生ライフ、ぜひのぞいてみてください。





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